中古本探し

大手スーパーに中古本のコーナーがあった。今日、明日の2日間開くとの事だった。 掘り出し物がないかと、ちょっと覗いてみる。

かなりの数の本が乱雑に並べてあったが、いずれも程度は悪くなさそうだった。その中にJ・G・バラードの「コカイン・ナイト」という単行本があった。表紙には紛れもないイギリスの現代ミステリー作家と書いてあった。バラードはSFの作家で「狂風世界」、「沈んだ世界」、「燃える世界」、「結晶世界」など初期(1961年~1966年)の作品は、若かりし頃貪るように読んだ記憶があった。中期の作品「太陽の帝国」(1984年)は、スピルバーグ監督で映画化されて評判を呼んだのを覚えている。しかしながらバラードがミステリー作家だというイメージは無かったので興味が湧いてきて買うことにした。

次に目に止まったのはピーター・メイルの「南仏プロヴァンスの木陰から」で、家には「南仏プロヴァンスの12ケ月」と、もう一冊あるのだが題名を覚えていない。ひょっとしたらダブルかもと、思ったが程度が良く価格も200円と安かったので買うことにした。

続いてはアメリカの作家、ロス・トーマスの「五百万ドルの迷宮」で、ロス・トーマスは好きな作家の一人で家には7~8冊あるが、この本を持っているかどうか分からなかったので購入することにした。まだまだ欲しい本があったがじっくり探している時間も無かったので3冊で止めた。

家に帰って早速パソコンで調べるとバラードは文庫本で12冊あったが、今回購入した本は無かった。 ピーター・メイルも家にあったもう一冊は「南仏トリュフをめぐる大冒険」で、今回の本はメイルの2作目だと分った。メイルの本はどこから読んでも良くて寝る前にちょっと読むのに適している。本棚に並べると見栄えも良い。こんな程度の良い本が200円で手に入るなんて、中古本探しは止められない。  ロス・トーマスは残念ながら文庫本で買ってあった。そもそもロス・トーマスは寡黙な作家で、作品はそんなに多くない。発行されている本は全部あって「五百万ドルの迷宮」も、読んだことになっているのだが、粗筋を読んでも全然思い出さなかった。今回ダブってしまったが文庫本と単行本なのでまあいいか。

今はパソコンに買ってきた本を打ち込めば、ダブルとすぐに分かるので、新書なら翌日レシートと一緒に持ち込めば他の本と交換してくれるのだが、中古本だとそうもいかない。昔パソコンのない時に、同じ本を2年間で4冊も買ったことがあって、その時はだいぶ落ち込んだことを思い出した。

                           人生黄昏

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