東京喫茶店巡り(その三-2)

渋谷のライオンを後にして次に中央線の高円寺にある名曲喫茶ネルケンへ向かう。ここは地図通りにあっさりと見つかったが一軒目のライオンで時間を取られた為1時を過ぎていた。まずは腹ごしらえと近くを探すと、すぐそばに小さなパスタの店があったので入って本日のパスタを注文する。客は一人もいなかったので、ハズレの店かと思ったらこれが違って大当たり。美味しいパスタにサラダとドリンクが付いて850円は安い。特した気分でネルケンへ向かう。店に入ると店内は薄暗くチャイコフスキーのバイオリン協奏曲がかかっていた。店には大小18以上の風景、静物画が所狭しと飾ってあり、彫刻も何点か置いてあって厳かな雰囲気を醸し出していた。オーナーのお婆さんにに聞くと、創業60年になりますよとの事でした。テーブルや椅子なども年代物で格調高い喫茶店に思えた。使用しているオーデオ装置にはあまりお金を掛けていないらしくスピーカーも小さかった。コーヒーは500円と安く、他の店もそうだが良い音楽を聴きながら1日を過ごすとかなり得をした気分になる。ネルケンはクラシックをガンガン聴くのではなく恋人同士や、会話の無くなった夫婦がゆったりとした時間を過ごすのに相応しい場所に思えた。

続いて高円寺のもう一件の名曲喫茶ルネッサンスへ向かう。ここもすぐに見つかり店内には3~4人の先客がいた。空いている席に座ろうとするとレジのお姉さんが寄ってきて先にオーダーし、支払いを済ましてから好きな席に座ってくださいと言われる。コーヒーを注文すると400円と安く印象度アップ。古い時計や、ラッパの付いた蓄音機、ビクターの犬の置物、ダイヤル式の黒い電話などが乱雑に置いてあってかなりの年代を感じたが、低い天井に大きなエアコンが付いておりそこから太い配管が各テーブルの上に延びており景観を損なっていた。創業からかなり経っているのかと思いきや意外と新しくオープンは2007年11月とのこと。音楽はLPレコードがメインで店内は薄暗く読書に適していないので、一人瞑想に耽って時間を過ごすのが一番かと思う。日もだいぶ傾いてきたので今日一番の目的地四ツ谷のジャズ喫茶イーグルへ向かう。    人生黄昏

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名曲喫茶ネルケン
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名曲喫茶ルネッサンス

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